精密切削加工の極み！　vol.2.2

ミナログのみどりかわさんの
設計と現場（まとめ）という記事が盛り上がっている。

僕も、乗り遅れ気味？だが自社の事例を挙げてみたい
と思います。

これは約１年ちょっと前のお話で恐縮ですが。。。

Ｍ社の部品で、元々加工していた物の類似品をやって欲しい
と依頼が来た。３点ほど。単価は？だが量がかなりあるので
よし！頑張ろう！！ってことになりました。

しかし、よく図面を見比べると、基本的な形状は同じで、全長
が若干ちがったり、しているだけだった。
このＭ社の部品類似品が多いです。
なのに共通しているはずの部分（例えば内径）、図面を引いている
人が違うために公差がバラバラだった。
説明が難しいので携帯でフリーハンドの漫画を載せますね。↓



機種が違うだけで使用目的は同じなのに、なぜこんなに公差に
バラツキがあるのが不思議だった。
・設計上問題ないのならこの部分の公差共通にして欲しい。
・類似品が１０数点あるので現場で公差を勘違いしてうっかりミス
も有り得る。
・公差を共通ににした方が、加工も段取り替えが楽だし、設計的にも
共通部分が出来て早く図面が上がるのでは？
・加工秒数の短縮にもなるし、コスト低減できますよ。

以上のような事をＭ社に提案して、担当のＹさんもかなり納得して
くれた。
「設計的にも問題ないし、図面近々変更しておきますから、変更後の
公差で加工先行して下さい。」
僕が「正式図面ないけど、先に加工始めても良いんですか？」
と念押ししたがＯＫですということなので先に始めて出荷していった。
送り先は海外。

ところが。。。
ＮＧです！という連絡が。。。
いやいや、設計変更してもらっているはず。先に加工始めても良いと
了解もらっている。

いやそんな事聞いてない！ＮＧだ！！！

？？？どういう事？？？

担当のＹさんに問いつめた。どういう事？

いや～ごめん。忘れてたよ。すぐに変更させるからちょっと待ってて。

分かりました。。。

次の週、また品質部門から　ＮＧです！！！

ＮＧになる度に、Ｙさんにお願いしていたが結局この繰り返しが数ヶ月
続いた。。。図面変更してとお願いしたのはたぶん１０回以上だ。

いい加減、我慢の限界が来た。かなりお世話になっているＭ社さんだが
これだけは許せない。ＴＥＬした。
「こら～何やっとんねん！！！」お客さんに初めて激怒した瞬間だった。

僕は普段、あまり怒ることはないです。結構ニコニコ系です
偶々その様子を見ていたうちの社長が、焦ったほどだ。。。
自分でも恥ずかしかった。

仕方ないので、別の部署だが、普段お世話になっているＳさんに
この事を相談したら、その日の午後には図面変更してくれた。

数ヶ月経っても進展しなかった事が、他の人に頼んだらすぐに変更完了とは。。。
ちなみにこのＹさん、客先の社内の評判は、別に多忙な人ではないそうです。
忙しいなら少しは同情するところもあるかも知れませんが、余裕もって仕事
されている人に今回は同情なんて出来ません！！！

僕も悪いところがあったかもしれないがそれにしてもこの対応は参った。
情けない話しです。客先もだが自分自身も。ホント。

少々愚痴っぽくなってしまいました。。。アハハ。

結局、設計的に問題ないからといっても図面がきちんとしないと、加工現場や
検査する品質部門が一番困る。
ＮＧとなって、選別するのか、そのまま使ってもらうのか、特採するのか。。。
そんな処理をしているだけでも、客先の担当者さんや客先のライン、そして
弊社の段取りに多大な影響が出ることを分かっていない。

みんな良い物を作ろうとする考えは同じはず。
それぞれの分野でプロ意識を持たなければ！
僕もまだまだですが、そういう意識を高めなければと再確認した事例でした。

思わず長文となってしまいました。申し訳ないです。。。