精密切削加工の極み！　vol.2.2

穴加工、内径加工で、その寸法を確認するのに
お手軽なピンゲージ（線ゲージ）。
０．１台から０．００１台まで揃えることが
出来ますよね。

しかし、その使い方は色々のようで、トラブルもある
ようです。。。


普通、ピンゲージを穴の中に入れるとき、どうやって
入れますか？
普通、一般的には手で入れると思うんです。

しかし、客先によっては必ずしも手で入れるわけでは
ないようです。。。
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以前、内径Φ３（公差：－０．０１／－０．０１８）の
加工品がありました。
勿論内径チェックはピンゲージを使用しました。

でも、客先ではＮＧ。ピンゲージが通らないと言うのです。

不良現品を確認してみました。
ところが、入るのです。固めに入ればＮＧと言われても
仕方がないのかぁとも思いましたが、比較的普通に入ります。

？？？でした。
ピンゲージの径もマイクロで計る限りは問題なし。
ピンゲージにキズが付いているわけでもなし。
内径の面粗さが悪くてゲージがスムーズに入らないのでもない。

原因は。。。
客先の測定方法が弊社と違っていたからです。
手で入れると人によって力加減が違うので、良くないからという
事でピンゲージに重りを付けてピンゲージが自重で穴の中に
入るか入らないかという方法でした。

しかもその重りは５０ｇ。ちょっと軽すぎじゃありませんか？
（でも噂では、５０ｇでやってる企業様おられるようですね）

これの良いところは、
・入れる力が誰がやっても同じ力加減になる。
・少なくとも穴の小さい物はなくなる。
こんな感じだと思うのですが、逆に悪いところもあります。

・止めゲージでこれをやっても重りが軽いと、本当は穴が大きい
　のに不具合を発見出来ないときがある。
・検査に時間が掛かりすぎる。　
　例えば、ピンゲージが細い物の場合、穴にまっすぐ入りにくい
　ので検査ミスが生じる場合がある　　等々。。。
　

うちのトラブルの場合は、５０ｇは軽すぎると打合せで納得して
もらい２００ｇにしてもらいました。

でも社内では検査に時間が掛かるため（面倒！ハハハ）通りゲージ
のサイズを２ミクロン大きくして手で入れてチェックしました。
色々と試してやってみて　２００ｇ重り＝２ミクロンプラス　と思った
からです。

結局２ミクロン大きくしてからトラブルは一切なくなりました。
寸法公差幅は狭くなりましたが、トラブルがなくなれば、そんな
大したことではありませんよね。

時々ピンゲージは手で指したらナンセンスだと言う人がおられたり
会社内で自重チェックの重りの重さまで決めている所があると聞いた
事があります。

ですが、ＪＩＳ規格に置いてピンゲージの入れ方の基準はありません。
（確かそうです。違ってたらすいません）
だから手で入れても全然問題ないのです。

もしトラブルになった場合は、上記のような事を打合せで発言してみる
のも良いと思いますよ！

少なくとも５０ｇの重りでの自重チェックは、僕個人的には最適な
物ではないと思ってます。

お手軽なピンゲージ。
でも、その使い方には打合せ等して気をつけましょう！


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